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念珠は、古代から人々に生活に密着して
存在しています。
狩猟、祭礼、宗教という環境は
念珠の世界にも色濃く影響を与え
今では装飾品と一体化した
新しい考え方の念珠も生まれつつある。
私たちは
文久元年の創業以来、130年余りにわたり
仏心ともに念珠一筋の道をたどり
今もなお人々に幸福と平安を願い
念珠をつくりつづけています。
美しい花嫁が新しい旅をはじめるように
一つ一つの念珠には、無垢の思いがこめられ
私たちのもとを旅立ちます。 |
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木げん子経に、難国王(波琉璃王)が心の迷いを去り、日夜平安を得るための最もよい方法をたずねますと。仏は、木げん子百八を以て念珠となし、常にこれを身に持ちて仏、法、僧を念ずれば衣食は自然にそなわり安楽を得て罪障もおのずから断除することができると説かれました。
これが念珠のおこりとされております。
決して念珠は葬儀法要のためのみのものではなく、平安幸福のための最も尊い法具なのです。
また数珠功徳経によれば百八、五十四、二十七、十四の数を挙げ、このほかにも四十二、二十一、三十六、十八などの数をもって造る事が諸経に挙げられていますが、基本は百八で百八煩悩を退散消滅させるためといわれ、また百八尊をあらわすといわれます。
常にこれを手にして、経の教えの如く安楽を身に得ていただきたいと存じます。めでたい結婚の証にも、先祖への孝養にも、念珠は尊い役目を果たしています。
普通念珠は左手に掛け、右手を添えて合掌礼拝されます。
一人静かに座し、両手交互につまぐりますと心自から落着き、気を養い明日への活力とされます。 |
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