今週の推奨品

檳榔樹 第296回目

今週ご紹介の檳榔樹については同じヤシ科にビロウがあります。こちらの漢字も檳榔と表記されますが、実物では檳榔樹の加工面に独特のごまだら模様があるため差別化しやすく流通面でも見間違われることはないかと思われます。ビロウは九州四国の南部以南に自生、沖縄の御嶽では神木とされており、檳榔樹はマレーシア原産で未熟の種子が現地で生薬・染料・嗜好品・生活用品として様々に利用されています。日本へも奈良時代には薬用や染料として輸入されていたようですが、国内では自生しておりません。市場では御念珠のほかボールペンの軸受やステッキなどの高級商品の用途で散見され銘木のひとつといえるでしょう。